
皆さんこんにちは。突然ですが、
会話ってなんでしょう。
自分だけが一方的に話をするものでしょうか?あるいは相手を納得させればそれでよいのでしょうか?
僕はどれも違うと思います。
話は『まず聴くもの』と最近理解できました。その実践の積み重ねで「仕事」も「プライベート」うまくいくことが増えたように思います。そのきっかけとなった本のレビューをお届けします。
ご紹介する本は「プロカウンセラーの聞く技術 東山紘久著 創元社 2000年」(以下「聞く技術」)です。
この本とはTwitterで出逢った方に教えていただきました。
今年の5月頃と記憶しております。僕はTwitterスペースで自分よりかなり若い方と出逢いました。落ち着いた声のトーンの持ち主で色々な事業を経営されているとのこと。僕は「さすが経営者だなぁ」「自分がこの人の年齢の時にこんな落ち着いた雰囲気を持てていただろうか?」と自問しました。
そこからしばらく経ったある日その方と偶然「サシ」で話す機会があり。その時にご紹介いただいたのがこの本です。ご本人にとっても衝撃の内容だとのことです。
その話を聴いて早速Amazonで「ポッチ」っと、2日後に届きました。
読んでみるとその内容の濃さにびっくり!
僕が今まで考えていた「コミュニケーションのあり方」を否定されたかのような衝撃を受け。この本を読む前と後では対人関係の考えが「ガラッ」と変わったと言っても過言ではありません。
それでは、本題へ話を進めますね。

話を聞く必要性
僕が本編で「ここは大事だなー」と思う箇所をあげていきますね。まずはこの箇所から。
われわれは、真実の人間関係、嘘のない人間関係、信頼の出来る人間関係を持ちたいとつねづね思っています。そのためには、相手の話を聞くことが必要になります。
聞く技術「序」より
自分の意見や考えを理解してもらうには、まず相手の話を聞き相手を理解をすることが必要なのだと解いています。自分に置き換えると、今までの僕は自分のことを押し出す傾向が強く、ただただ自分の考えを一方的に押し付け流ような話しかたをすることが多かったです。
それでは僕の意見は相手も受け取りにくいですよね?そこが理解できず
「イライラ」することもあり。
それでは相手も悪感情が残るのみで相互の理解にはつながりませんね。そんな僕に、読み始めの「序」からキツいストレートパンチをお見舞いされた感じでした。
相づちは会話の道具
「なるほど」「なるほどなあ」「なるほどなるほど」「なるほどね」「なるほどねぇ」「なるほどなあ」と、「なるほど」だけでも幾種類も使い分けています。プロの指物師がノミだけでも何種類も持っているようにです。そして、その道具のほとんどが自分の手に合うように自作のものです。上手な聞き手になろうとしますと、まず相づちの種類を豊かにしてください。
聞く技術 4「相づちの種類は豊かに」より
この箇所も衝撃でした。会話を実りのあるものにするか否かの違いはこれに極まれりといった印象を持ちました。これに関連して「はい」だけでも声のトーンや大きさ、語尾の上げ下げでも相手に伝わる印象はガラッと変わるんだと思いました。
実際にお会いして話す場合はこれに表情や身振り手振りが加わりますので、相手の状況や話す内容に応じて「反応の仕方」も使い分けをすると、会話は上手くいくとの印象を持っています。この道具日常でかなり使えます。これかも日々会話の中で、どういう「相づち」を使ったのか、常に振り返りこまめに手入れをして磨いていきたいですね。

評論家の話は面白くない
正しいことばかりを言う人はどこか信用できなのはこのためです。なぜなら正しいことを言いつづけようとすると、自分は何もできないからです。自ら何かをしますと、先に述べましたように、正しいことをしても失敗するのです。失敗するとそれは間違っていたと非難されるからです。何もしないことが失敗を避ける最良の手段です。だから、評論家の域を脱せないのです。
聞く技術 20「評論家にならない」より
これも今までの自分を振り脂汗が出るほどの思いがしました。自分が得意と思っている話題となると「それってさぁ〜こうじゃないの〜」と自説を展開。自分が話し終わると得意満面ですっかりご満悦なんてことを繰り返してました。
会話に参加している人たちが、どんな想いで聞いていたかをいざ知らずにです。これでは会話というかお互いを理解するための会話にはならないですね。逆に知ったかぶりの話をされ「あなたがいつも話していることが実践できたらさぞかし立派でしょうね」と思うこともありました。
なので会話の際には評論家にならないこと、具体的には「実践できない(してない)ことは言わない」「得意な話題になっても話を被せない」ことに細心の注意をしたいと思います。
必要以上に聞き出さない
聞き手になるとあまり気づかないことなのですが、相手の話を聞く態度で、たいへんなさしさわりがあることがあります。それは、相手から聞きだそうとする態度なのです。
聞く技術 29「聞きだそうとしない」より
これにも注意が必要だなと思いました。会話が弾んでいるとつい必要以上に聞きだそうとしてしまうのです。
「それは聞いて欲しくないなぁ〜」と思うことがありますね。特に覗き見されたというか根掘り葉掘り聞き出そうとする相手には良い感情は持てません。失敗談を語ってくれたとしても「それからどうなったんですか?」なんて尋ねて話をぶち壊したこともありました。他人にそんなこと言われると面白くないものです。
自分も話をするときは「必要以上に聞き出さないこと」肝に銘じたいですね。
まとめ
これ以外にも日常の会話で使えること満載の本です。この本を読んでから会話の際はこんな「チェックボックス」が自然と頭に浮ぶようになりました。
この図を一つ一つチェックしていくと会話の中に自分を埋没させることなく、冷静に話をすることができるのです。
また仕事上の会話では「言いにくい事を言わなければならないとき」や「感情的になっているクレームの電話」を受けざるを得ないことがありますよね?
その時にも聞く姿勢を全面に出すと「僕はあなたの話を聞きますよ」という態度が伝わるらしく、以前のように話がややこしいことにならずに済んでいます。
ホントいいことが増えました。
それに話をよく聞くと相手の心理状況や何を考えているかなど多くの情報を得ることが出来るので、厄介な相手の「対策」も打てるようになりました。押し出しの強い人や感情的になりやすい人も「徹底的に聞く」と必要以上に攻撃してきませんね。
ほんとに対人関係の考え方が180度変わったように思います。
さいごに
この本「プロカウンセラーの聞く技術」を手にとって、僕はもう一つ「衝撃を受けた」ことがありました。
本の一番最後のページです。
「2000年9月20日 第1版第1刷発行」
「2021年6月10日 第1版第83刷発行」
なんと1年に1刷以上増刷しています。ただし、具体的に1刷が何部なのかは分かりませんでした。(出版社に問い合わせましたが具体的にはお答えできないとのこと)
仮に1刷=5,000部としても83刷x5,000部=415,000部です。ビジネス書のベストセラーが10万部とのことですので、そのジャンルとしては「大ベストセラー」とのこともおまけとして記しておきます。
今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございます。
あらためて レビューした本のご紹介
あらためてレビューした本をご紹介しますね。
『プロカウンセラーの聞く技術』東山紘久 創元社 2000年
ブログに掲載した以外にも「今すぐ」毎日の仕事に役立つ話の聞き方のヒント満載です。ぜひ一度手にとってお確かめください。
また「聞く話す」以外にも「文章を書く」記事も僕は投稿しております。下記の記事も合わせてご覧ください。

それではまた、お会いしましょう。